大谷石について


大谷石は、栃木県宇都宮市北西部の大谷町で採掘される、軽石凝灰岩の一種です。
控えめな地色は素朴で温かみを感じさせる、独特の風合いを持った石です。

特徴

1.耐火性に優れている。
 火に強いことから煮炊きをする、かまどをはじめ建物の土台石、敷石、土留め、蔵、倉庫などの
積み石に使用される一方、火災から守るため、屋根石(石 瓦)や、板蔵の貼り石として、
外装、内装の建築用材ほか、様々な形で使用されてきました。
2.柔らかく加工しやすい
古くから石倉や石塀に使われ、最近では、内装材・オブジェ等にも広く用いられています。
3.環境問題に配慮
柔らかく温もりのある風合いの大谷石。
天然ゼオライトが、現在の環境問題に配慮したエコロジー商品としても脚光を浴びています。
大谷石の空間は、夏は涼しく、冬は暖かく温度を一定に保ってくれます。
 大谷石の様々な効果⇒

一躍大谷石を全国に広める大きな役割を果たしたのは、なんと いっても大正時代に建造された、旧帝国ホテルです。
このホテルは後の関東大震災にも焼け残り、その優美さは設計者 フランク・ロイド・ライト氏の傑作とい われました。
使用された大谷石とスクラッチ練瓦とテラコッタと大谷石の彫刻の絶妙な組み合わせは,大谷石の特徴である素朴で
柔らかく温かみのある質感が遺 憾なく発揮され、ブームとなりました。
特に昭和初期 教会堂建築などに数多く用いられ宇都宮市内にある国登録有形文化財、設計者 マックス・ヒンデル氏の
カトリック松が峰教会や設計者 上林敬吉氏の日本聖公会宇都宮聖ヨハネ教会、等は
大谷石建造物の代表作であります。


        旧帝国ホテル      カトリック松が峰教会    平和観音             大谷寺

2010年6月には、大谷石産業(株)により、新採石場が作られ、
宇都宮市では、市内において住宅に大谷石を使用した場合に費用を助成する制度を始めました。
宇都宮市のホームページ⇒

大谷石の構成鉱物と定量費(単位%)/化学成分

大谷石の構成鉱物と定量費(単位%)

(大谷石材協同組合資料による)
鉱物 鉱物量比 鉱物群量比
結晶片群 石  英 7.3 12.7
長石類 4.9
黒雲母 0.2
普通 輝石 0.2
不透明鉱物 0.1
マトリックス
(軽石部分)
ガラス 25.9 84.6(モンモリロナイト)
(粘土鉱物)
微細 粘土 33.4
ゼオライト 25.3
塊状 粘土   2.7  
有効空隙率   37.0  

化学成分

(東大地震学研究室 近藤先生)
成    分 割    合
珪        酸 66.96%
第 二 酸 化 鉄 1.85%
酸化アルミニュウム 12.55%
酸 化 マンガン 0.06%
石        灰 1.92%
酸化マグネシュウム 0.47%
カ        リ 2.35%
ソ   ー   ダ 2.87%
加熱減量( 水分 ) 11.02%

※大谷石の比重は、石質によるが約1.7です。